控訴審の流れ

 弁護士として刑事事件の弁護活動を行っている事件の中に、大阪高等裁判所に控訴した事件があります。

 これから、一般的な刑事事件の控訴審の流れについて説明します。

 控訴審では、被告人に出廷する義務はありません。

 ですので、第一審のような、起訴状朗読や罪状認否のような冒頭手続きはありません。

 もっとも、出廷する被告人は多いようであり、被告人が出廷した場合には人定質問が行われます。

 控訴審では、一般的に、控訴した方による控訴趣意書にもとづく弁論が行われます。

 「控訴趣意書のとおり陳述します」旨述べて済ませる場合が多いですが、改めて口頭で、控訴審で主張する内容をまとめることもあります。

 その後、相手方から答弁書が提出されていれば、答弁書の陳述がされます。

 答弁書の提出がなければ、「控訴には理由がないものと思料される」旨陳述がされます。

 その後、証拠請求した証拠について採否が決められ、採用されれば事実の取調べが行われます。

 もっとも、控訴審で採用される証拠は、第一審判決後に示談をした際に取り結んだ示談書のような、第一審判決の刑の量定に影響を及ぼすべき情状に関する証拠に事実上限られています。

 取調べが行われた後、事実の取調べの結果に基づく弁論が行われます。

 もっとも、実務上、弁論が行われることが少ないため、弁論を行う旨表明しなければ、そのまま結審されることが多いです。

 その後、弁論が終結し、判決が言い渡されることになります。

 控訴審では、事件の大多数が第1回公判期日で弁論が終結しています。

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