上告棄却決定に対する異議申立て
最高裁に上告した刑事事件について、上告棄却の決定が出ました。
決定文が最高裁から届きましたが、内容はまことに味気ないものでした。
上告審は最終審であるので、ここで判断が出れば再審事由がない限り、覆すことはできません。
ただ、上告棄却決定については、判例で、決定の内容に誤りがあることを発見した場合に限って異議の申し立てをすることが認められています。
異議申立ては、上告棄却の決定書が被告人へ送達された日の翌日から3日以内にできます。
そのため、最高裁まで持っていくのでなければ、私のような大阪の弁護士だと、送達されたその日のうちに異議申立書を作成して、最高裁に送ることが必要となります。
そこで私は、上告棄却の決定が出たことを依頼者に伝えて、その場で異議申立てするかどうかを相談し、最高裁に異議申立てをすることにしました。
異議申立書は、上告棄却決定をした最高裁の法廷を宛先にして提出します。
異議申立書には、上告棄却決定について、内容に誤りがあることについて主張を記載します。
異議申立てに対する判断は、1週間程度でなされるとされ、その判断書が被告人に到達すれば、上告審の判断が即確定することになります。
もっとも、異議申立てが認められることはまずないとされていますので、依頼者にはあまり期待しないように説明しています。
実際のところ、異議申立てを行う主な理由は、異議申し立てに対する判断が出るまでの間、判決の確定を遅らせることにあります。
それによって、前刑の執行猶予期間がまもなく満了する被告人に、その期間が満了した後で本件の実刑判決を確定させ、前刑の執行猶予が取り消されて前刑の分と併せて服役することがないようにすることができます。
さて、今回の異議申立てにはどのような判断がなされるでしょうか。




